北里大学医学部教育研究単位衛生学単位

衛生学単位

環境・職業に関わる疾病・健康障害の予防と健康増進

教育について

衛生学は予防医学の基礎的研究を行う分野です。医学教育における衛生学は、治療を目的とする臨床医学と違い、疾病予防を目的とし、かつ健康の保持増進を図る科学と技術の基礎的な部分を網羅する学問であり、そのことを理解させることを教育の目標においています。生存環境(一般生活環境と産業職場)中の諸要因(物理的、化学的、生物的要因等)が疾病の発生と悪化に深く関与し健康の保持増進に最も大きく影響しうること、健康と環境は関連し合うことを理解させたいと考えています。衛生学は社会医学の一つとして分類されますが、環境として様々な要因のもととなる「社会」と健康の関連を理解させる教育を行っています。
講義においては広い範囲の分野(環境保健、中毒学、産業保健)について、4年次の予防医学系の講義として公衆衛生と共同して医師国家試験の範囲を網羅しつつ、講義、レポートを通じ、環境の影響を受けやすい弱者の視点に立てるような態度をもち、自ら考えることができる医師の養成を目標としています。
実習では、4年次に公衆衛生学と分担して実習を行い、卒後の産業医活動の基本となる、様々な環境要因の測定を主に行っています。5年次の実習では産業医活動に即した部分の実習を担当しています。また農医連携教育の一環として、獣医学部学生に対して食の安全をテーマに実習を実施しています。

研究について

当単位では、主に産業保健学、環境中毒学、毒性学、リスク評価についての研究を行っています。これら代表的な衛生学分野の研究においては、環境(産業、環境)に存在する健康に影響を及ぼす様々なリスク(毒性物質など)を同定し、そのリスクを評価し、情報を提供し予防活動に結びつけることを目的にしています。また、このような代表的な衛生学に加えて、現在の衛生学では、微量の化学物質によるシックハウス症候群など、従来の毒物学では説明できないような健康影響の評価も必要とされており、この点についても研究を進めています。研究手法については遺伝子や分子生物学を応用し常に新たな手法を探求しています。

歴史について

衛生学は学祖北里柴三郎博士が研究された細菌学が元々は衛生学の一部であったように、近代医学の中でも古い伝統を持つ学問です。本単位は伝統に基づき、また常に革新を志し、歴史を重ねています。教室の詳しい沿革については、下記「 10.衛生学単位の歴史」をご参照下さい。

研究グループと教員紹介

1.カドミウムによる炎症惹起作用
2.カドミウム中毒における腎性貧血(エリスロポエチン産生抑制作用)
3.自家産米摂取によって経口カドミウム曝露を受けた農家についての疫学研究及び保健対策
4.メタロチオネイン遺伝子多型
5.エストロゲン及びエストロゲン様作用を持つ内分泌攪乱物質のエリスロポエチン産生に対する抑制作用
6.シックハウス症候群の概念整理
7.健康リスク評価と情報デザイン

北里大学医学部 衛生学単位

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