北里大学医学部教育研究単位呼吸器内科学

呼吸器内科学

最善の医療の提供と科学的探究心の尊重

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教育について

研修医に対する呼吸器領域の教育の目的としては、聴診・打診等の理学所見、胸部X線検査・胸部CT検査所見の読影および呼吸機能検査・血液検査等の解釈から個々の患者の病態を推測あるいは把握する能力を身に付けることである。このために、カンファレンスやチャートを定期的に行い、個々の研修医に多くのスタッフからの指導が受けられる機会を設けている。期研修医以上の若手医師に対しては呼吸器内科専門医に必要な知識、技術を教授以下のスタッフが指導を行い、呼吸器領域をテーマに基礎から最近のトッピクスに至る内容の勉強会を定期的に開催している。また、研究会、学会への参加、発表を促し、他施設の医師と交流することで自発的な能力の向上を図らせている。

研究について

呼吸器内科学では国内外の研究機関と積極的に共同研究を行い報告してきた。現在、国外研究機関との共同研究として、マサチューセッツ総合病院と呼吸器疾患におけるNOの役割とその臨床応用、および誘導型NO合成酵素の抗炎症作用の研究、カルガリー大学医学部とFine-Wire電極を用いて呼吸筋筋電図を記録し、呼吸調節機序に関する研究を行っている。また、国内研究機関とは、進展型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射の実施の有無を比較するランダム化比較第Ⅲ相試験(厚生労働省厚生労働科学研究費補助金の研究班による多施設共同試験)、病理病期Ⅱ-ⅢA期非小細胞肺癌完全切除例に対してCDDP/DOCの後にTS-1の維持療法を行う術後補助化学療法のfeasibility study (NPO法人胸部腫瘍臨床研究機構)、高悪性度肺原発神経内分泌癌に対するCDDP+CPT-11を用いた術後補助化学療法のpilot study(厚生労働省がん研究助成金・研究計画「神経内分泌学的特性を有する肺がんの病態の把握及び治療法に関する研究」における班研究)、高感度癌細胞検出技術を用いて肺癌患者の末梢血中に存在する癌細胞を検出し、肺癌再発モニタリング,再発予測に対するバイオマーカーとして有効であるかの検討(シスメックス株式会社)を行っている。さらには、学内共同研究としてIOSによる肺胸郭系インピーダンスの周波数解析(医療衛生学部臨床工学専攻)を行っている。このように当教室における研究は多岐にわたり行われており、研究成果は国内外での学会発表を経て、学術論文となり高い評価を受けている。

臨床について

 

呼吸器内科の年間入院患者数は2004年に約1,200人(肺癌患者数 約800人)、2008年に約1,500人(肺癌患者数 約1,100人)と年々増加し、現在までに肺癌治療施設として全国有数の規模と体制を整えてきた。治療方針に関して、呼吸器外科、放射線科との合同カンファレンスを定期的に行うことで、高い水準の肺癌の治療が実践可能となり理想的な集学的治療が行われている。また、対象疾患は肺癌のみならず、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、結核を含めた呼吸器感染症、睡眠時無呼吸症候群等を全ての外来担当医師が診療にあたり、診断に苦慮する症例や難治症例は病理部との合同カンファレンスで診断、治療方針を決定している。気管支内視鏡検査は気管支内視鏡指導医を中心に年間約500例を行っているが、これに加えて2008年より局所麻酔下胸腔鏡検査、さらに2009年より超音波内視鏡を導入し肺門・縦隔病変に対してコンベックス走査式超音波気管支鏡ガイド下生検(EBUS-TBNA)が可能となった。

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    スタッフ一同

北里大学医学部 呼吸器内科学

教 授:益田 典幸
    矢那瀬 信雄(看護学部)
    小林 弘祐(医療衛生学部)
    片桐 真人(医療衛生学部)
准教授:久保田 勝
講 師:三藤 久
    畑石 隆治
    横場 正典(医療衛生学部)
    井川 聡
助 教:小野田 清香
    山本 倫子
    福井 朋也(H22年現在 コーネル医科大学留学)
    龍華 慎一郎
    和田 真由子
研究員:上遠野 健
    髙倉 晃
    大谷 咲子
病棟医:真木 幸代
    永島 雄次郎
    林 伸充

連絡先: 〒252-0374 神奈川県相模原市南区北里1-15-1
kokyuki@kitasato-u.ac.jp
益田 典幸

教授:益田 典幸

Noriyuki Masuda MD, Ph.D, Professor

担当科目:

呼吸器内科学

専門分野:

肺癌

主な研究業績

  1. Kubota M, Shirai G, Nakamori T, Kokubo K, Masuda N, Kobayashi H.
    Low frequency oscillometry parameters in COPD patients are less variable during inspiration than during expiration. Respir Physiol Neurobiol. 2009 Apr 30;166(2):73-9.

  2. Nishii Y, Okada Y, Yokoba M, Katagiri M, Yanaihara T, Masuda N, Easton PA, Abe T.
    Aminophylline increases parasternal intercostal muscle activity during hypoxia in humans. Respir Physiol Neurobiol. 2008 Mar 20;161(1):69-75.

  3. Yamamoto M, Kurita A, Asahara T, Takakura A, Katono K, Iwasaki M, Ryuge S, Wada M, Onoda S, Yanaihara T, Yokoba M, Mitsufuji H, Nishii Y, Fukui T, Masuda N.

    Metabolism of irinotecan and its active metabolite SN-38 by intestinal microflora in rats. Oncol Rep. 2008 Oct;20(4):727-30.

  4. Yanaihara T, Yokoba M, Onoda S, Yamamoto M, Ryuge S, Hagiri S, Katagiri M, Wada M, Mitsufuji H, Kubota M, Arai S, Kobayashi H, Yanase N, Abe T, Masuda N.

    Phase I and pharmacologic study of irinotecan and amrubicin in advanced non-small cell lung cancer. Cancer Chemother Pharmacol. 2007 Mar;59(4):419-27.

  5. Onoda S, Masuda N, Seto T, Eguchi K, Takiguchi Y, Isobe H, Okamoto H, Ogura T, Yokoyama A, Seki N, Asaka-Amano Y, Harada M, Tagawa A, Kunikane H, Yokoba M, Uematsu K, Kuriyama T, Kuroiwa Y, Watanabe K.

    Phase II trial of amrubicin for treatment of refractory or relapsed small-cell lung cancer: Thoracic Oncology Research Group Study 0301. J Clin Oncol. 2006 Dec 1;24(34):5448-53.

  6. Igawa S, Hayashi I, Tanaka N, Hiruma H, Majima M, Kawakami T, Hirose M, Masuda N, Kobayashi H.

    Nitric oxide generated by iNOS reduces deformability of Lewis lung carcinoma cells. Cancer Sci. 2004 Apr;95(4):342-7

  7. Yokoba M, Abe T, Katagiri M, Tomita T, Easton PA.

    Respiratory muscle electromyogram and mouth pressure during isometric contraction. Respir Physiol Neurobiol. 2003 Aug 14;137(1):51-60.

  8. Kobayashi H, Takizawa N:

    Imaging of oxygen transfer among microvessels of rat cremaster muscle. Circulation. 105:1713-1719, 2002.

  9. Kobayashi H, Hataishi R, Mitsufuji H, Tanaka M, Jacobson M, Tomita T, Zapol WM, Jones RC:

    Anti-inflammatory properties of inducible nitric oxide synthase in acute hyperoxic lung injury. Am. J. Respir. Cell Mol. Biol. 24:390-397, 2001.

  10. Abe T.,T.Yamada, T.Tomita, and P.A.Easton.
    Posture effects on timing of abdominal muscle activity during stimulated ventilation. J.Appl.Physiol. 86(6): 1994-2000, 1999.

更新日:2010年12月08日