基本理念

人間を育てる
医師である前に一人の人間として、相手に共感できる思いやりをもつことを重視。学びに加えてクラブ活動などに打ち込み、友人と切磋琢磨し、教員と交流しながら人間性を磨いていく
医師を育てる
広く深く体系的な知識、確実な技術、そして豊富な臨床経験を身につける。さらに、最先端の医学に関する知識を意欲的に吸収する努力を続けることができる、優れた医師を養成する。

北里大学医学部の基本理念

  • 人間性豊かで、優れた医師の養成
  • 学際領域を含む医学研究の推進
  • 国際貢献の推進と地域医療への協力
  • 予防医学の推進

人間性豊かで、優れた医師の養成

「患者さんを中心とする医療」を実践する医師の姿を通じ、医療における人間性の重要さを学ぶ

医師にとっての人間性とは、患者さんの立場に立って考えることができる思いやりや、生命に対する畏敬の念をもって医療にあたることをさします。北里大学医学部では、医学に関する知識に加えて心理学や文化人類学など深い教養を身につける体制を整えています。豊かな人間性を育むために大切なのは、幅広い知識の修得に加え、教員との密なコミュニケーションを図り、現場の医師の姿から医療のあり方を学ぶこと。また、各学年毎にクラス主任を置いて学生が教員に進路や生活について相談できる環境をつくり、さらに少人数で学生自ら課題の解決方法を学ぶテュートリアル教育を取り入れ、教員と学生が交流する機会を多く設けています。5年次から北里大学病院と北里大学東病院で行われる臨床実習は、1グループ6~8名の少人数による徹底したベッドサイドラーニングです。北里大学病院と北里大学東病院が掲げる「患者さんを中心とする医療」を実践する現場の医師の姿を通じて、看護師、薬剤師など病院で働く他の専門家の人たちとのチームワークの大切さをはじめ、医療における医師の姿勢を学び、臨床経験を積んでいきます。

学際領域を含む医学研究の推進

学内外における学際的な取り組みが、精力的に進められています

医学は科学であり、同時に人間学でもあります。そのため医学の進歩を考えるにあたっては、医学に関わるさまざまな分野、すなわち生物学、化学、物理学、工学などに加え、倫理学、心理学、法律学、医療経済学などとの連携を進める学際的な取り組みが重要です。
北里大学医学部では、一般教養課程と専門課程の区別をなくし、体系的に学ぶ「器官系別総合教育」を全国に先駆けて実践してきたことに見られるように、従来から分野を超えた学際的な視点を重視してきました。総合大学である利点を生かし、看護学部、獣医学部、薬学部など他学部と連携し、医学部の施設を活用した共同研究を推進しています。また、医療衛生学部と合同で北里大学大学院医療系研究科を設置するなど、学部を超えた高度な研究を精力的に行っています。
さらに、青山学院大学理工学部と学術交流の提携を結び、理工学における医用電子、ロボティクス、可視化技術、人間工学・感性工学、IT関係、材料工学などの分野と医学との融合を図り、よりよい医療を実現するための試みが着実に進んでいます。

国際貢献の推進と地域医療への協力

世界のなかで日本の医療を捉える、グローバルな視点を養成する

海外から発信された英語による最先端の医学情報を読み解いたり、海外の学会で研究成果の発表を行ったり、国内の病院において外国人の患者を診察するなど、現代におけるグローバル化は、医学や医療の現場にも大きな影響を与えています。また、医療分野での活躍をめざす学生にとって、グローバルな視点から日本の医療を捉える姿勢はたいへん重要です。北里大学医学部では、6年次のクリニカルクラークシップのカリキュラムの一つとして、最長9週間、カナダ、ドイツ、アメリカなど世界各国の大学で学ぶことができる制度を設けています。参加した学生は、海外の優れた医学教育のシステムを見学し、日本の医療に対する幅広い視野を培っています。一方、3年次にネイティブスピーカーの教員による英語の授業を開講。医療現場で有効な英語でのコミュニケーションを修得できる授業を展開しています。
また、北里大学のある神奈川県相模原市には市民病院がありません。北里大学病院と北里大学東病院は、相模原市の地域医療を担う存在として、救命救急センターの充実をはじめとする進化を続けています。

予防医学の推進

予防に勝る医療はありません。地域や行政と連携し、病気を未然に防ぐ試みを続けています

現代における「死の四重奏」と呼ばれる肥満、糖尿、喫煙、高血圧は、さまざまな重い病気の原因となります。しかし、喫煙をやめれば発ガンの可能性が喫煙時の3割まで減少するなど、生活習慣や食事などを意識して変えることで、疾患を軽減したり、病気を予防することが可能なのです。北里大学医学部では公衆衛生学教室を中心に、健康を増進し、病気を予防するための地域に向けた取り組みを、神奈川県や地域の保健所などと連携しながら行っています。
たとえば近年注目されている職場のメンタルヘルスの保全を進めたり、金属やガスの汚染による呼吸器の職業病などに対応する職場環境の整備にあたる産業医育成のセミナーを開催。また成人病対策のための検診の重要性を提言するなどの取り組みを行っています。さらに、特定の有機物で毒物となる物質が、人間の発達や精神活動にどんな影響を及ぼすかに関する調査・研究を行い、研究成果を行政の健康に関する事業に反映させています。「予防に勝る医療はない」と言われます。今後も社会に対し、成人病対策や健康増進などを積極的に進めていきます。