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教育研究プログラムプロジェクト
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    ハイテク・リサーチセンター整備事業(文部科学省)-医療系研究科-2008:11:20:15:24:22
08.11.20

●研究組織名 北里大学医療系研究科
●事業名 生体高次機能を支える細胞間情報ネットワークの遺伝子工学的解析
●プロジェクト名
   1.病態時の脈管動態の分子基盤と治療への応用
   2.液体ホメオスタシス破錠の腎防御機構
   3.器官形成と機能維持を制御する細胞間情報の解析
   4.神経系の情報伝達・機能機構とその失調
   5.免疫系の構築と機能発現における情報伝達
●研究期間 2006年度~2008年度
●研究代表者 相澤 好治(医療系研究科 教授)
●研究組織
 プロジェクト1   馬嶋 正隆、天野 英樹、北里 英郎
 プロジェクト2   河原 克雅、坂本 尚登
 プロジェクト3   亀田 芙子、古舘 専一
 プロジェクト4   高橋 正身、鈴木 映二、小幡 文弥
 プロジェクト5   篠原 信賢、成瀬 康治、竹内 康雄、玉内 秀一
●研究の概要  
  遺伝子高次機能解析センターはポストゲノムの医物生物学研究において遺伝子改変動物の利用の需要に対応するために全く新しい概念に基づいて設計された実験動物施設である。貴重な動物の為の高いクリーン度 (SPF) を確保しつつ、発生工学技術のサービスにより様々な遺伝的特性を持つ動物の他施設からの移入及びSPF化を容易にし、さらに胚の凍結保存や遺伝子改変動物の作成を行うという機能は当ハイテク・リサーチセンターの基盤を成すものである。

 事業全体の目的は多岐にわたる広い医学分野で遺伝子改変動物を用いた遺伝子高次機能の解析と疾患に対する理解を促進する事である。その意味では医学研究におけるこの実験動物施設は半恒久的な価値と機能を持つ。前回は5つのプロジェクト(1. ゲノム改編動物を用いた内分泌系病体の解析、2. 免疫系細胞の分化成熟・機能の発生工学的解析、3. 家族性パーキンソン病の遺伝子解析、4. 骨リモデリングのクロライドチャネルによる分子調節機構の解析、5. 遺伝子改変動物を用いた神経回路の可塑性機構の解析)が実施された。施設建設と機能点検に最初の一年半を費やしたが後半の3年間でそれぞれのプロジェクトはそれなりの成果を出し発展させることが出来た。しかしながらこれらのプロジェクトの中にはさらに奥深い問題に直面したり、進行がまだ中途であったりでまだまだ発展させるべき段階のものが殆どである。たとえば家族性パーキンソン病の遺伝子は標的の染色体部分の数百の候補遺伝子を網羅するために予想より長い時間が掛かってしまったが、原因遺伝子の同定までこぎつけ、ようやく遺伝子改変動物の作成に着手した段階である。

 今回は、各プロジェクトが分散的にならないように高次機能を細胞間情報交換、細胞内情報伝達を言語とするソフトウェアと捉え、そのような視点から、脈管系、体液調節系、器官形成過程、脳神経系、免疫系において遺伝子高次機能を理解することを共通のテーマとして掲げた。前回プロジェクトの中から今後更なる発展が望めるプロジェクトを中心に、前回は含まれていなかったが今回のテーマに見合い、且つ発展的な研究を進めている研究者を新たにピックアップしてプロジェクトを組み直した。個々の成果はもとより、事業全体としての纏まった成果を挙げることを目的とし、北里大学における遺伝子機能解析の分野の発展に供する。

プロジェクト1.=病態時の脈管動態の分子基盤と治療への応用

 炎症反応をはじめとする多くの病態は、生体内では微小循環レベルでおこる。脈管系の反応がいかなる生体内分子を介して起きているかを解析することは、病態制御の重要な要件である。当該研究プロジェクトでは、病態時の脈管動態の分子基盤を遺伝子改変動物を用いて解析し、その成果をもとに、新規治療への応用を展開する。3名の構成員で以下の研究項目について検討する。

 a. 炎症性メディエーターを標的とした新規抗腫瘍療法の検討
 b. 急性虚血性病変に対する血管新生療法の検討
 c. 抗腫瘍性サイトカインによる細胞療法の検討

 
プロジェクト2=体液ホメオスタシス破綻の腎防御機構

 腎臓において体液量調節の中心的役割を果たすMD細胞に特異的に発現しているnNOS(KO)マウスとわれわれが樹立した培養MD細胞株(NE-MD細胞、特許申請、2005)を用いて個体と細胞レベルの両面から検討する。なお、食塩感受性高血圧の動物モデルで腎臓でのnNOS発現が抑制されている点に着目して、MD細胞の高血圧発症への関与について遺伝子工学的に解析を行い臨牀へのフィードバックを図る。

プロジェクト3=器官形成と機能維持を制御する細胞間情報の解析

 各種の遺伝子改変マウスまたは突然変異ラットを用いて、咽頭嚢由来内分泌器官(甲状腺、鰓後体、上皮小体および胸腺)の形成と分化の分子機構および病態を解析する。咽頭嚢からは多くの重要な器官が生じ、人で咽頭嚢由来器官の発育不全はよくみられる症状であるので、解析データーから臨床治療の可能性を検討する。

プロジェクト4=神経系の情報伝達・機能構築とその失調

 a.プロジェクト研究の目的
 b.SNAP-25のリン酸化の役割と情動異常の発症機序の解明
 c.LRRK2の機能とパーキンソン病発症機構の解明

プロジェクト5.免疫系の構築と機能発現における情報伝達

 a.骨髄・臍帯血移植による免疫系再構築
 b.免疫系の分化と異常

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