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挨拶

隈部俊宏主任教授



 

 この度、平成25年4月1日付けで北里大学医学部脳神経外科学の主任教授を拝命致しましたので、この場をお借りしてご挨拶を申し上げます。
 北里大学医学部脳神経外科学教室は、北里大学医学部ならびに北里大学病院開設とともに1970年に開設されました。初代矢田賢三教授、大和田隆助教授指導のもと、新設医科大学として短期間のうちに全国でトップレベルの症例数を誇るまでに急速に成長致しました。1986年4月には救命救急センターが併設され、大和田隆先生が初代センター長として就任され、24時間専任スタッフが救急疾患に対応するシステムが構築されました。脳神経疾患の中ではくも膜下出血・脳内出血や一刻を争う脳梗塞を含む脳血管性障害や、頭部・脊椎外傷を担当することとなりました。一方、比較的時間経過を見る事が可能な脳血管性障害・脳腫瘍・脊椎脊髄末梢神経疾患・小児先天性疾患・機能的脳脊髄疾患等は、一般病棟でじっくりと腰を据えて治療する体制が整いました。両者は緊密に連携し、その結果バランスのとれた脳神経外科医が育成されて参りました。1995年6月より、現北里大学理事長・藤井清孝先生が教授として着任され、さらに教室は発展し現在に至ります。ここまでの教室紹介の文章は藤井先生よりお教え頂きました。
 このような歴史と活気のある北里大学医学部脳神経外科学教室を主宰するにあたり、身が引き締まる思いでございます。大学入学後33年間過ごして参りました東北の地・仙台より着任して、ちょうど4週間が経過致しましたが、まさに怒濤のような毎日を過ごしておりました。幸いにして大型連休に入ったおかげで、こうして教授室の机に向かい、この文章を記載することができております。外は抜けるような青空で、北里大学敷地内の緑は青々と繁り、風が心地よく流れています。
 北里大学は来年の新病院開設とともに、脳卒中センターを起動することとなります。昨年神経内科主任教授に着任されました閉塞性脳血管性障害のプロフェッショナルであられる西山和利先生と協力して、この脳卒中センターを順調に機能させることが一つ大きな課題となっております。そのためには、循環器内科を含めた内科各科・放射線科・リハビリテーション科・事務方等と、顔の見える、連携のとれたシステムを構築する必要があります。当大学に着任して私が一番感嘆している点として、各部門の良好な交流と、様々な変化に柔軟に対応できるフットワークの軽さが挙げられます。チーム医療として脳卒中センターがまとまっていくことがきっとできると信じております。脳卒中センター開設とともに、救命救急センターとのバランスと連携をうまくとることは私の大事な任務であると覚悟しております。脳卒中(くも膜下出血・脳内出血・脳梗塞)は、すべてが3次救急として搬送される訳ではありません。むしろ、脳梗塞では、将来的に真の「脳卒中」として搬送される前の警告症状として、出現している軽度な症状を見逃さずに的確な治療を行う必要があります。この医療介入により社会復帰して有益な人生を維持させてあげることは、極めて重要な意義があります。現在の救命救急センターが担っている3次救急は、北里大学として間違いなく今後とも責任を持って担当しなければなりませんが、こういった症例(2-2.5次救急)を脳卒中センターで漏れのないように治療して行く必要があります。地域の開業の先生・病院と、やはり顔の見える連携システムを作り上げなければなりません。神奈川県では既にこういった活動が開始されております。脳卒中の本場である東北地方から参りました私が感嘆しているもう一つの大きなポイントであります。
 外科系の医師不足が話題となって長い時間が経過しております。残念ながら脳神経外科はその最も厳しい立場にあると言えます。しかしながら、北里大学医学部脳神経外科学教室の先生達は皆、明るく、前向きで、真面目で、柔軟です。各サブスペシャリティーが育っています。私の仕事は、医学部の学生さんや研修医の先生方に対して、いかに脳神経外科学が面白く、患者さん達から感謝され、生き甲斐を見いだす事ができ、自分の力を発揮できるかを伝える事にあると思います。いつの日か教室に若人が満ちあふれ、関連施設と密な交流をし、この北里を中心とした不足のない医療システムを完成させ、さらには学術的成果を国内国外に公表できるよう、教室員一同頑張って参ります。今後ともご指導の程何卒宜しくお願い申し上げます。

隈部俊宏
平成25年4月27日

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